近くの小学校で時々お手伝いをしています
「タンポポって雑草なんだよ!」キラキラした目で男の子が教えてくれました
タンポポはキク科の多年草で雑草
雑草のイメージも色々ありますが、私はタンポポを見ると以前住んでいたスウェーデンでの少し切ない思いがよみがえります
「来るのかなもうすぐ春が!?」
大袈裟ともとられるかもしれませんが、ずっと心待ちにしていた季節がもうすぐやってくると期待を持たせてくれる本当に嬉しい存在でした
十数年ほど前、家族の事情で数年北欧に住んでいたことがあります
二人の幼子を連れ、不安一杯、荷物一杯で空港に降り立ったのを覚えています
今は心が痛いニュースの中で毎日のように北欧の映像を見聞きしますし、今でこそ北欧の人気を知る機会が多くなりましたが、当時の私にとっては全く知識のない国でした
12月の初北欧でまず思ったこと
- く、暗いな・・・日本の12月の曇りとは全く違う暗さでした
- 空港に一緒に降りたった日本人観光客の団体を「あの人たちは旅行が終わったら数日で日本に戻れるんだよね…」とこれからの不安を一杯かかえたの私は心から羨ましいと思って見てました
- と、同時にどうでも良いような事もふっと思ってました
なんでこっちの人は同じ香りがするんだろう・・・(後々思えば柔軟剤だったと思うのですが、住んでいるうちに気にならなくなったのは私たちも同じ香りになったのかも・・・
冬の時期が長い北欧はその時期での過ごし方に心地よく過ごす工夫がなされてていてとても美しい国です
普通のお家でも外から見ても美しく、家の中にいても暖かくシンプルにそれぞれの工夫があり、その場に身を置いているだけでゆったりと過ごし、どこを切りとっても素敵な街でした
外で足を止めては何度も見入ってしまうくらいハッとする美しい空、澄んだ空気、整った街並みでした
だからこそ太陽のありがたさにも心身ともに気が付いて
そんな有難い穏やかな環境でも、日中も薄暗い日が続くと少しずつ太陽がへの恋しさが募るのはすぐに気が付きました
日本に居るときには考えもしなかった事
「太陽🌞さん、あなた今どこですか…」
真っ暗な朝に起きて、子供を学校に送る寒く薄暗く続くいつもの道

あたふたした時間でしたが、ふと見ると道端に黄色いタンポポ🌻
グレーの景色の中にそこだけポツンと黄色く光って見えました
小さいタンポポでしたが、何とも可愛く咲いて見えました
日本でタンポポを見て特別に何かを思ったことはありませんでしたが、思わず近寄り「もう少しだね! 春、もうすぐくるね・・・!」 と子供と一緒によろこんだのを覚えています(私だけ喜んでいたのかもしれません💦)
私にとって「海外で生活する」というのはかけがえの無い経験でしたが、当たり前にあるものなんて何にもないと気が付かせてくれた経験の一つです
日常を大切にと、忘れっぽい自分に言い聞かせ心に刻んで過ごして行きたいです
少しほろ苦い、でも大切な記憶です